青汁の主な原料の特徴と妊娠・授乳中に摂りたい栄養

[最終更新日]  [公開日] 2017/3/13

記事のポイント

妊娠中は食べものの好みが変わり、栄養が偏ってしまったり、便秘がちになってしまったりすることが多いと言われています。青汁は便秘の解消に役立つ食物繊維をはじめ、妊婦さんに必要な栄養をまとめて摂ることができる健康食品。

ほとんどの青汁は妊娠・授乳中に摂取しても問題はありませんが、商品を選ぶときに注意が必要な点があります。ここではなぜ青汁が妊娠・授乳中の人によいのかと、原料別の特徴、青汁の選び方について詳しくお話していきます。

青汁に含まれる妊娠・授乳中に必要な栄養素とは

青汁には厚生労働省が妊娠前や妊娠初期に摂取を推奨している葉酸や胎児の成長に欠かせない鉄分、亜鉛、カルシウムといったミネラルやつわりの軽減や妊娠中毒症の予防に役立つと言われるビタミンB6などが含まれています。

葉酸鉄分亜鉛カルシウムVB6食物繊維
大麦若葉 生404.160.34290.054.0
あしたば 茎葉 生1001001.00.6650.165.6
ケール 葉 生1200.80.32200.163.7
モロヘイヤ2501.00.62600.355.9

※ 100グラム中の含有量です。葉酸の単位はμg、その他の単位はmgです。

また、妊娠中や普段お通じがスムーズな方でも便秘になりがち。青汁なら便秘の予防に必要な食物繊維も摂ることができます。

葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果

妊娠初期は胎児の細胞増殖が盛んであるため、この時期に葉酸摂取が不足すると胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクが高まることが示唆されています。(中略)こうした背景から、日本でも2000年に厚生労働省から神経管閉鎖障害のリスク低減のために妊娠の可能性がある女性は通常の食事からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日400μgの葉酸を摂取するよう通知が出されました。

厚生労働省:e-ヘルスネット

妊娠中に青汁を飲んでも大丈夫?

青汁は健康食品なので、普通の食品と同じように妊娠・授乳中でも飲むことができます。ただし、妊娠中は体調が通常時とは異なることもあり、青汁を飲んで体に合わないと感じることもあるかもしれません。

妊娠中や授乳中に青汁を飲む際にはまず、かかりつけの医師に相談してみるとよいでしょう。また、1日の摂取量目安は必ず守るようにしてください。

自分で選ぶ際に注意したい項目はこちら

原料別にチェック!妊娠中に選ぶ青汁

妊娠・授乳中に適しているか、飲むときに気をつけたいことなど、青汁に加工される主な原料である、大麦若葉、ケール、明日葉について順に説明していきます。

大麦若葉の青汁は妊娠・授乳中に飲んでもいい?

大麦若葉の青汁は妊娠・授乳中に飲んでも問題はありません。

青汁の定番原料、大麦若葉の産地や安全性について

大麦若葉は鉄分が豊富

大麦若葉は青汁の原料の中でも鉄分が豊富な素材です。

鉄分
大麦若葉 生4.16mg
あしたば 茎葉 生1.0mg
ケール 葉 生0.8mg
モロヘイヤ1.0mg

※ 100グラム中の含有量です。

妊娠中の女性は鉄分不足による貧血を起こしがち。鉄分はレバーなどに多く含まれますが、レバーは妊娠中、過剰摂取を控えるべきとされるビタミンAを多く含んでいます。

大麦若葉に含まれるβカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されるので安心です。
日頃から鉄分不足による貧血を指摘されている方は大麦若葉の青汁で鉄分を補ってみてはいかがでしょうか。

妊婦の食事摂取基準 鉄分(mg/1日当たり)推奨量
・妊娠初期 +2.5mg
・妊娠中期・後期 +15mg
・授乳中 +2.5mg
(※通常時の1日の鉄分摂取量目安は 20代女性で10.5mg 30~50歳まで11mg)

妊娠期に必要な鉄は、基本的損失に加え、
1. 胎児の成長に伴う鉄貯蔵
2. 臍帯・胎盤中への鉄貯蔵
3. 循環血液量の増加に伴う赤血球量の増加による鉄需要の増加
があり、それぞれ、妊娠の初期、中期、後期によって異なることから、それぞれの必要量の合計値を求め、吸収率を加味して、設定した。

厚生労働省:妊婦の食事摂取基準量

大麦若葉は妊娠中に起こりやすい便秘の解消にもピッタリ

妊娠中は食べ物の好みが変わったり、ニオイに敏感になったりすることがあります。抹茶のような風味で飲みやすい大麦若葉の青汁なら、食物繊維が手軽に摂れるので妊娠中の便秘改善サポートにぴったりです。

ただし、飲みすぎるとお腹がゆるくなることもあるので1日の摂取量目安は守るようにしてくださいね。

妊娠中も飲める便秘解消・予防におすすめの青汁

ケールの青汁は妊娠・授乳中に飲んでもいい?

ケールの青汁は妊娠・授乳中でも飲むことができます。ケール100%の青汁を飲むと便が緑色になったり黒っぽくなったりすることがありますが問題はありません。

青汁に使われるケールの産地や安全性について

ケールは葉酸やカルシウムが豊富

ケールは葉酸やカルシウムを豊富に含んでいます。赤ちゃんの骨の成長にかかせないのがカルシウムです。

通常時に必要なカルシウムの1日の摂取量は600mg。妊娠中は900mgが必要になります。妊娠中にカルシウムが足りなくなると、お母さんの骨からカルシウムを補おうとするため、出産後に骨密度が低下してしまうことに。

ケールに含まれるカルシウムは100g中220mgと青汁の原料のなかでも特に豊富。ケールの青汁ならカルシウムも無理なく摂取することができます。

葉酸カルシウム
大麦若葉 生40μg29mg
あしたば 茎葉 生100μg65mg
ケール 葉 生120μg220mg
モロヘイヤ250μg260mg

※ 100グラム中の含有量です。

ケールの青汁は粉末or冷凍どちらがいい?

ケールの青汁には冷凍タイプもあります。妊娠・授乳中は体を冷やさないようにするため、冷凍タイプの青汁を飲むときには冷たすぎない温度で飲むようにしましょう。また、変質する恐れがあるため一度解凍した青汁は冷蔵庫で保管し、その日のうちに飲み切るようにしてください。

冷凍タイプと粉末タイプは含まれる栄養素の量が若干異なります。
例えば、食物繊維は粉末タイプの方が多めですが、ビタミンCは冷凍の方が多いといった具合です。

自分が摂りたい栄養素がどれだけ含まれているか、メーカーのホームページなどで確認しているとよいでしょう。

ケールは独特のえぐみがあるため、つわりがひどい時などは飲みづらいと感じることがあるかもしれません。そんなときは無理して青汁を飲まないようにしましょう。

明日葉の青汁は妊娠・授乳中に飲んでもいい?

明日葉の青汁は妊娠・授乳中に飲んでも問題はありません。明日葉は緑黄色野菜としても食べられている野菜の一種。

明日葉の産地である伊豆諸島では母乳の出をよくするとして、授乳中の女性に明日葉を食べさせる習慣があったそうです。

青汁の原料、明日葉の産地や安全性について

妊娠中のむくみが気になる方に明日葉の青汁

明日葉の特徴は豊富な栄養素をバランスよく含んでいること。ひとつひとつの栄養素をみると明日葉よりも多く含んでいる野菜がありますが、明日葉ほど多種の栄養素を含んでいる野菜はないと言われています。

明日葉の青汁ならたんぱく質、ミネラル、ビタミン、食物繊維と妊娠中に必要な栄養素を手軽に摂ることができます。

亜鉛食物繊維
大麦若葉 生0.34mg4.0mg
あしたば 茎葉 生0.6mg5.6mg
ケール 葉 生0.3mg3.7mg
モロヘイヤ0.6mg5.9mg

※ 100グラム中の含有量です。

また、明日葉の青汁には明日葉独自の成分であるカルコンやクマリンといったポリフェノールが含まれています。この2つは体の中の老廃物を排出しやすくする効果が期待できる成分。

もともと冷え性という方や妊娠前に立ち仕事をしていたという方は特に体がむくみやすいので、明日葉の青汁がおすすめです。

桑の葉の青汁は妊娠・授乳中に飲んでもいい?

桑の葉の青汁は妊娠・授乳中でも飲むことができます。桑の葉は青汁の原料のなかでも特に味のクセがありません。

食べ物の好みが変わりやすい妊娠中も、桑の葉の青汁なら、抵抗なく飲み続けることができるのではないでしょうか。

青汁の原料、桑の葉の産地や安全性について

妊娠糖尿病の予防にも役立つ、桑の葉の青汁

桑の葉にはビタミン、葉酸、ミネラルといった栄養分や食物繊維が含まれています。

妊娠中に起こりやすい便秘の症状を緩和する効果が期待できるだけではなく、桑の葉独自の成分DNJ(デオキシノジリマイシン)によって糖の吸収が抑えられれば、妊娠中にかかりやすい「妊娠中糖尿病」の予防にも役立つと考えられます。

妊娠中に血糖値が高くなったり、血糖値が高い状態が初めて発見された場合を妊娠糖尿病といいます。(中略)妊娠時には胎盤(たいばん)で血糖値を上げやすいホルモン(インスリン拮抗ホルモン)などが産生されるため、妊娠中期以後にインスリンが効きにくい状態になり(インスリン抵抗性)、血糖値が上昇しやすくなります。

goo ヘルスケア:妊娠糖尿病とはどんな病気か

妊娠・授乳中に飲む青汁を選ぶときにチェックしたいこと

妊娠・授乳中に摂取を避けるべき成分が含まれている青汁もあります。選ぶときには以下の点に注意するようにしましょう。

関連:妊娠中・授乳中ママの青汁選びのポイント!おすすめの栄養と避けたい成分

国産の原料を使用したものを選ぼう

妊娠中に飲むなら、国産の原料を使用した青汁を選ぶようにしましょう。大麦若葉やケールは日本国内で栽培されているものがほとんどですが、なかには中国の契約農場で栽培した青汁を使用している商品もあります。

残留農薬のチェックを行うなどして安全性は高いと考えることができますが、赤ちゃんの健康を考えると妊娠・授乳中は安心できる食品を選びたいもの。まずは原料の産地を確かめてみましょう。

はとむぎが含まれていないかチェック

青汁の原料に含まれる可能性があるもののなかで、妊娠中は禁忌とされているのがはとむぎです。これははとむぎの子宮収縮作用によって、流産を引き起こす可能性があるため。

はとむぎエキスを配合したものや、はとむぎの若葉を使用した青汁もあります。このような商品は候補から外すようにしてください。

人工甘味料が含まれていないかチェック

最近の青汁は飲みやすいものが増えていますが、糖類や甘味料で味を調えているものも少なくありません。植物が加工された天然の甘味料はまだしも、中にはアステルパーム、スクラロース、ステビアなどの人工甘味料が使用されているものもあります。

妊娠・授乳中に飲むなら、人工甘味料が使用されていないものを選ぶようにしましょう。

その他、公式サイトや商品の裏面などに、妊娠中・授乳中の利用を控えるよう注意書きがないかをチェックしてください。

そのような栄養や安全面でおすすめの青汁もまとめていますのでご参考ください。
妊娠中・授乳中におすすめの青汁